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ベルリン

2012.04.26

特急電車で朝デュッセルドルフを出て昼過ぎにベルリンに到着。
カフェでベルリン画家で芸術大学教授のイケムラレイコさんとアーティストの手塚愛子さんとお茶。
ロンドンで知り合った手塚さんとは1年ぶりの再会。イケムラさんは知り合いの美術館の館長さんの紹介でお会いすることができて作品も見ていただいた。

多種多様なメディアや技法が存在する現在、イケムラさんのようにすべて手仕事に託した造形を貫いていられる作家さんの言葉はとても素敵だった。

夕方はベルリンビエンナーレのオープニングへ。
アートの市場性ほぼ皆無の政治性の強い展示が印象的だった。
評論家やアーティストの方たちと夕食をご一緒させていただき、そのまま夜行列車でデュッセルドルフへ。
2年ぶりに訪れたベルリンのアートは熱かった。どこの街にもそれぞれのアートがある。

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ベルリンビエンナーレ会場
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by yasutakeiwana | 2012-04-29 00:57

土の夢

北の山、土の夢

畑の隅に咲いた小さな花は遠く空に咲いた星のひかりを結んだ

人も獣も花も星も笑って白い夜明けに消えた

とてもとても臆病な獣はわたしだった


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「花と星のスケッチ」
インク、コンテ、アクリル、紙、 30×28cm
個人蔵 ©2012 Yasutake Iwana
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by yasutakeiwana | 2012-04-24 17:55

ある森のスケッチ

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「ある森のスケッチ」
インク、コンテ、アクリル、紙、 30×28cm
©2012 Yasutake Iwana
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by yasutakeiwana | 2012-04-24 04:14

アトリエの壁

2012.04.16

アトリエの壁を白く塗った。
今から約2年前、居候させてもらっていたヒロくんの紹介でヴォルフガングが貸してくれた部屋と小さなアトリエ。この地区にはいろんな国のアーティストや音楽家がいて、アカデミーで制作場所がもらえなかった僕にとって制作の大きな刺激になった。

初めてこの部屋にやって来たとき、前に住んでいた人が塗ったオレンジや紫、緑色の変な壁が印象的だった。1ヶ月以上かけて天井を剥がして壁を白く塗った。
ここに住みはじめた頃に描いた絵のほとんどは駄作だった。
来る日も来る日も駄作を描いていた。そのうちに自然と絵が描けるようになった。
アトリエの壁に描いたお地蔵さんと花の絵、絵具のしずくや言葉と響き合うようにそこからまた新しい絵が生まれた。


サヨナラノ花 ソレデモ消エナイ花



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(2012.04.16)
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(2012.04.17)
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by yasutakeiwana | 2012-04-18 01:08

春のメモ

地元の友人が村のお地蔵さんや獣、祭りの絵を描きはじめてツイッターで公開しはじめた。
村の芸術だ。

人は結局、根なし草か村の掟に縛られた者たちでしかない。

今日は3つの青空を見た。アトリエから見えるドイツの春の青空。子供たちが描いてくれた油絵のやさしい青空。3つ目はFacebookに流れてきた福島の4号機の作業現場写真の青空だった。

絵が旅立っていた。
僕は日本に帰るけど絵はドイツに残る。僕がこの街にいたという証でもある。

1年ぶりにドイツの山を登った。
みんな登山靴なのに僕だけ絵具まみれのスニーカー。

日本に帰る切符を買った。5月1日。
これで本当に、さよならなのだ。

思い出はとても遠い場所にある。

小さくなって行く世界のカタチを受け止めないといけない。
そこにしあわせを感じられるか。

村に帰ったらどんな絵を描こうかな。
もちろんひとりでは生きて行けないが、変わらなければいけない大きな世界と闘う姿勢と態度は何よりも必要だ。それがマイナーな選択で小さな抵抗であったとしても。


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デュッセルドルフの桜。

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アトリエのスケッチを整理。
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by yasutakeiwana | 2012-04-14 20:40

あたたかい芽

ある村の子は夢で遠い遠い母に会った。
冷たい掌に包まれて、田にあたたかい芽が吹くのを感じた。
だれもいない夜の終わりだった。
やさしくて深く暗い観音の森が揺れていた。


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「あたたかい芽」
インク、コンテ、アクリル、紙、 30×28cm
©2012 Yasutake Iwana
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by yasutakeiwana | 2012-04-10 17:50

種の声

暗い茂みを蜂の群れが回る
縞模様の塊が蜜で濡れている
種の紅い声を聴いた
種は死んだ蜂のそばでカラカラと笑った
蜂たちは森を回りつづける
種はずっと笑いつづけて土になった

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「種と蜂のスケッチ」
インク、コンテ、アクリル、紙、 30×28cm
個人蔵 ©2012 Yasutake Iwana
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by yasutakeiwana | 2012-04-03 17:29

展覧会終了

先月からデュッセルドルフで開催されたreinraum e.Vでの個展とHPZ-Stiftungでのグループ展「Back from Japan」が無事終了。
帰国前に展覧会とアーティストトークの機会を与えてくれたrenraumのベルナルドさんとヴォルフガング、関係者の皆様に改めて感謝したい。

ドイツに来たばかりの頃は欧米のオーディエンスにどうすれば自分の絵が伝わるのか、いつも模索していたが最初の1年はなかなか上手くいかなかった。でもひとりで絵を描いているといつからかそんな気持ちがなくなった。どこにいても僕は僕のやるべきことを感じて絵にするしかないのだった。今回これまでの展示と違ったのはオーディエンスの人たちの受け止め方が確実に変わっていたことだ。
僕がこの国を去っても、いくつかの絵はこの街に残りそうだ。
僕がここで絵を描いていたたったひとつの証。


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2012年3月「Back from Japan」HPZ-Stiftungにて
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by yasutakeiwana | 2012-04-03 00:07