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蜜の木のメモ 2013年11月

冬枯れが日に日に強くなっていた。
シャッターの閉まった駅舎から汽車に乗る。
汽車は進みはじめて少ししてから大きな汽笛を鳴らして止まった。
人をひきかけたのだ。
旧道から山に向かう野道が踏切もなく交差している。
車内では「妨害だ。謝れ。」と街の方からやって来た観光客たちが怒鳴っている。
小さな人影は背中を丸めて紅い森の方に消えるのだった。


「若者たちが村に活気を取り戻して幸せ」とはならない。
衰退していくか世俗化していくだけの地方に残された若者たちの青白い瞳。
「彼らが村を変えてくれるかも」という集落の小さな希望になりかけていた若者たちの心が折れて消えていくことが、逆に最も深い村の絶望になってゆく。
すべての者が管理されていて、本当に大切なものすら与えられている。


それでも私たちは正義を貫くことができるか。





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by yasutakeiwana | 2013-11-28 18:41 | 絵画・詩
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