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観音山

2012年6月13日

「あそこの子は外国から帰って来たみたいだけど、何をやってるかわからないし得体が知れない」と透明な村人たちが言った。
どれだけ愛されても芸術家は村社会の最下層にいる。
ずっと昔、僕の祖先もそうだった。

荒廃した世界に森が再生している。人と獣の境界線が曖昧な世界。
森に残ったのは古い祈りの欠片だけ。
しかし、そこから生まれる表現が今の日本のひとつのリアリティでもある、と夕暮れの観音山をスケッチして感じた。

また、絵は救いでなければいけない。



2012年6月14日

今日も観音山へスケッチに行こう。
ドイツにいたときはそこに集う芸術を取り巻く様々な人たちとの対話でもあったが、
伊賀の村に帰って来ると土や森や川など自然との対話と土着の歴史が大きな力を与えてくれる。

今日の山は橙色であたたかい。
by yasutakeiwana | 2012-06-15 10:54 | 日記
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